しじみのフリーズドライとは？栄養価や他の食べ方と何が違う？
しじみは疲労回復や二日酔い予防といった健康効果があることが知られており、昔から多くの日本人に親しまれてきました。最近はしじみの味噌汁などをフリーズドライで加工した食品が、巷で多く販売されるようになりました。お湯を入れるだけでしじみの美味しさをそのまま食べられるのは嬉しいですが、しじみの栄養価は減らないのでしょうか。ここではフリーズドライの原理と、しじみのフリーズドライのメリット・デメリットについてご紹介します。
フリーズドライとは？
そもそもフリーズドライとは何でしょうか。フリーズドライとは、凍結させた食品を真空状態において、水分を昇華させ乾燥させる技術のことです。通常の乾燥方法は天日干しにしたり、熱を加えたりして水分を蒸発させます。これに対してフリーズドライ製法では、食品を真空状態にして、気圧を下げて水分を昇華させ乾燥させます。高温で加熱しないため、食べ物の色の変化や風味の変化、栄養価の損失を最小限に抑えられるのが特徴です。
しじみをフリーズドライ製法で加工したインスタント食品も、数多く販売されています。例えばしじみの味噌汁のフリーズドライは、あらかじめ調理したしじみの味噌汁を容器に入れた後、真空凍結乾燥機に入れて、凍らせた食品を真空状態にして水分を抜いて製造されています。
しじみのフリーズドライのメリット
・栄養価の損失が少ない
しじみのフリーズドライのメリットは、他のインスタント食品と比較して、味や食感・色彩、栄養価の損失が少ないことです。
例えばお味噌汁は加熱しすぎると、風味が損なってしまうことはよく知られています。しじみのフリーズドライは、高温で加熱せずに水分を昇華させているため、風味や栄養価の損失を最小限に抑えられています。
・添加物の使用を抑えて長期保存が可能
フリーズドライは食品に含まれる水分量が極端に少ないため、酵素や微生物の働きを抑制することができます。そのため、余分な食品添加物を使わずに長期保存することが可能です。
・アウトドアや非常用に便利
しじみのフリーズドライ食品は小型かつ軽量のため、登山などのアウトドア、海外旅行や災害時の備えなど幅広く活用することができます。
・簡単ですぐに食べられる
しじみのフリーズドライのメリットはそれだけではなく、お湯を注ぐだけですぐに食べられる復元性の高さがあります。フリーズドライ製法で作られたしじみの味噌汁は、お湯を注いで10秒ほどで食べることができます。フリーズドライは食品を凍らせた状態で水分を昇華させるため、氷があった場所が空間として残っています。お湯を注ぐとその空間に水分が入り、瞬間的に元の状態に戻すことができるのです。
しじみのフリーズドライのデメリット
しじみのフリーズドライは味や栄養価の高さ、保存性の高さといったメリットがある一方で、デメリットもあります。それは表面積が広く空気と触れる面積が増えるため、酸化しやすくなっていることです。食品が酸化すると品質や風味が変化し、多くの場合は好ましくない変化が起こってしまいます。食品の美味しさや新鮮さを保つために、フリーズドライ製法で作られたしじみのインスタント食品の多くは、真空パックに入れた状態で販売されています。しじみのフリーズドライを購入する際は、製造日やどのように包装されているか事前に確認しておくのがおすすめです。
