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しじみの種類、ヤマトシジミとは。マシジミ、セタシジミとの違い。

二枚貝の一種であるしじみは、疲労回復や二日酔い予防といった健康効果が期待できることで有名な食品です。普段何気なくしじみを購入している人のほとんどは、しじみは1種類しかないと思っているのではないでしょうか。実は日本産のしじみは、大きく分けて3種類あります。ここではしじみの種類と、代表的なヤマトシジミについてご紹介します。

しじみの種類

日本産のしじみはヤマトシジミ・マシジミ・セタシジミの3種類に分けられます。それぞれの違いは生息地で、ヤマトシジミは北海道から九州に至るまで全国の汽水域(淡水と海水が入り混じる場所)で生息しています。マシジミは北海道を除く本州、四国、九州の淡水域に生息しています。マシジミは河川の環境悪化、化学肥料や農薬による悪影響などが原因で現在はほとんど見られなくなってしまいました。セタシジミは琵琶湖原産のしじみで、主に瀬田川でよく獲れることからこの名前がついたと言われています。セタシジミはマシジミと同様に、淡水域で生息しています。

ヤマトシジミとは

国内で流通しているしじみのほとんどはヤマトシジミです。ヤマトシジミの特徴は以下の通りです。

ヤマトシジミの外見

ヤマトシジミの外見は、表面のツヤが強く殻の内側が白紫色のものが多いことです。貝のふくらみは少し高めで、殻表の輪脈はマシジミやセタシジミと比較すると弱いです。

ヤマトシジミの生態

ヤマトシジミは普段は砂泥に潜って生活し、水管だけ砂泥から出して呼吸しています。また呼吸している時に、水中の植物プランクトンを食べています。ヤマトシジミは雌雄異体の生き物で、雌が産んだ卵に雄が精子を放出します。ヤマトシジミの産卵期は5~8月で、産卵前の春から初夏が旬だと言われています。

ヤマトシジミの産地

ヤマトシジミの主な産地は島根県、青森県、北海道、茨城県です。ヤマトシジミは一年を通して漁獲され流通していますが、環境悪化などが原因で昭和40~50年をピークに漁獲量は減少しています。そのため現在はロシアなどからしじみを輸入して、不足分を補っている状況です。また国内では水産資源を守るために、生育環境の改善や年間漁獲量の調整などが行われています。

まとめ

国内産のしじみはヤマトシジミ、マシジミ、セタシジミの3種類が挙げられます。私たちが普段購入するしじみのほとんどはヤマトシジミです。ヤマトシジミは全国の汽水域に生息していますが、漁獲量の減少から水産資源の保護が各地で行われています。私たちが普段何気なく食べているしじみは、生産者の努力によって守られているのです。

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