しじみはむくみ解消に役立つ栄養素が豊富。カリウム、ビタミンB1・B6が効果的。
二枚貝の一種であるしじみは、疲労回復や二日酔い予防などの健康効果が得られる食品として有名です。しじみから得られる健康効果はそれ以外に、むくみ解消効果があります。しじみにはむくみ解消に役立つ栄養素が豊富に含まれています。ここではむくみの原因と、しじみに含まれるむくみ解消に役立つ栄養素についてご紹介します。
むくみの原因
むくみとは、血液中の水分が必要以上に血管の外にしみだして、皮膚と皮下組織に溜まる状態のことです。むくみは長時間立ち続けることで起こる一時的なものと、心臓や腎臓などの病気が原因で起こるものがあります。
日常生活が原因で起きるむくみ
日常生活が原因で起きるむくみは、立ち仕事や長時間同じ姿勢でいることが主な原因です。心臓から送り出された血液は、全身を巡って心臓に戻ります。心臓から遠い足は重力の影響を受けるため、血管から血液の水分がしみ出やすく、一度しみ出た水分は血管に戻りにくいです。そのため長時間立ち仕事をする人や同じ姿勢で働いている人は、足の血流が滞るためむくみが起きやすくなります。その他に水分や塩分のとりすぎや、アルコールもむくみの原因になります。水分や塩分を多くとりすぎると、血管中の水分が増えて外にしみ出やすくなるからです。また逆に水分が不足することがむくみの原因になることがあります。体内の水分が不足すると血流が悪くなり、血管からしみ出た水分が戻りにくくなりむくみを引き起こすことがあります。
病気が原因で起きるむくみ
むくみの原因になる主な病気は、心不全など心臓の病気、急性腎炎やネフローゼ症候群など腎臓の病気、肝硬変など肝臓の病気などがあります。また妊娠高血圧症候群、薬の副作用が原因で起きるむくみもあります。その他、手術でリンパ管やリンパ節を切除した場合にも、局所的なむくみが起きやすくなります。
これらのむくみは、原因となる病気や薬の副作用を解決しなければ改善は難しいです。
しじみに含まれる、むくみ解消に役立つ栄養素
しじみは日常生活が原因のむくみに効果的です。
しじみに含まれる、むくみ解消に役立つ栄養素は以下の3つです。
カリウム
しじみに豊富に含まれているカリウムはミネラルの一種で、体内のナトリウム濃度を下げることでむくみ解消に役立つ栄養素です。通常、体内のカリウムとナトリウムの濃度は一定に保たれています。しかし塩分の過剰摂取などで体内のナトリウム濃度が高まると、この濃度のバランスが崩れます。その結果、身体は体内のナトリウム濃度を下げるために水分をため込み、むくみが生じてしまいます。カリウムは尿から排泄される際に、一緒にナトリウムの排出を促進する働きがあります。しじみからカリウムを摂取することで、体内のナトリウム濃度を下げることができます。その結果、むくみ解消効果を得ることができます。
ビタミンB1
しじみに豊富に含まれているビタミンB1は、代謝を促進させることでむくみ解消に役立つ栄養素です。ビタミンB1は、炭水化物からエネルギーを産生するのに必要な栄養素です。ビタミンB1が不足すると、手足のむくみが起こることが分かっています。特にお酒を日常的に飲む人や、インスタント食品などで食事を済ませることが多い人はビタミンB1不足になりやすいため、注意が必要です。しじみからビタミンB1を摂取することで代謝を促進させ、むくみ解消効果を得ることができます。また、しじみにはビタミンB1以外に、ビタミンB2・B6・B12・葉酸などのビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB群はお互いの働きをサポートする性質があるので、複数のビタミンB群が含まれているしじみはむくみ解消に効果的な食品です。
ビタミンB6
しじみに豊富に含まれているビタミンB6は、血行を促す働きと、女性ホルモンのバランスを整える働きがあります。むくみは血流が滞ることで起きやすくなります。また女性は生理中や妊娠中、更年期にホルモンバランスが変化するため、自律神経が乱れて血行が悪くなりむくみが出やすくなります。しじみからビタミンB6を摂取することで、血行を促し女性ホルモンのバランスを整え、むくみ解消効果を得ることができます。
まとめ
しじみから得られる健康効果は疲労回復や二日酔い以外に、むくみ解消効果があります。むくみは日常生活が原因で起きる場合と、病気が原因で起きる場合があります。しじみにはカリウム、ビタミンB1、ビタミンB6といったむくみ解消に役立つ栄養素が豊富に含まれています。むくみを解消させたいと思う人は、食生活にしじみを取り入れてみてはいかがでしょうか。